



「パラサイト・イヴII」の作製からほぼ10年。
サウンドトラックアルバムの復刻ということで、久しぶりに音源を聴いてみると、当時の思い出が鮮やかによみがえってきました。
作業が深夜まで長引き、スタジオのソファで朝まで寝ていたこと。
夜中の12時過ぎにコンビニに夜食を買いに行くとよくチームのメンバーを見かけたこと。
朝まで作業して、会社の水道で頭を洗ったこと。
なんか、徹夜の思い出ばかりですが...。
ともあれ、ひさしぶりに聴いて思ったのは、好きな音楽ってそんなに変わっていないんだなということです。
パラサイト・イヴ II コンポーザー 水田直志





アンリミテッド・サガの作業は、体力、精神力との闘いでした。当時のスクウェアとしては珍しいオールストリーミングだったのですが、今のような迅速な作業ができるシステムが整っておらず、自分のブースにはデモレベル状態にする程度の機材しかありませんでした。あとは山崎良氏のブースに持って行って一緒に作る…という流れが多かったと思います。作業中データのトータルリコールが大変で作業開始までに時間がかかったり不具合が頻繁に出るような時代であり、また初めてづくしのレコーディング、5.1チャンネルを意識したマニピュレートなど、やることが本当に多かったです。次第に二人の体力は消耗されていき、気力を維持するのも困難に…。開発末期には私は右の耳を悪くしてしまい、以来ずっと体調が悪いとき等に耳鳴りがするようになる始末。二人でブースでボソボソと弁当を貪るのが唯一の楽しみでした。…なんかもうボロボロの想い出話しかしてないですね(笑)。実は面白いこともたくさんあったのですが、どれもこれも公式サイトではちょっと言えないことばかり。それはいつか別の機会で語る事にしましょう。とにもかくにもこうして出来上がったアンサガのサントラですが、今聴くと妙にラテンだったり、今では使わない音ネタも多数聴かれ、なかなか面白いですね。私と山崎氏の血と汗の結晶です。「弁当を貪ってる」あたりも想像しつつお楽しみいただければ幸いです。
浜渦正志

絶版になって久しく、何度か再版のお問い合わせを頂いておりました。今回、見事返り咲き!皆様のご声援、大変感謝しています。ありがとうございます。
楽曲自体は、すでに10年以上前の物。音源もPSの内蔵音源で、この頃は、MIDIデータをベースにしたMML形式(PC上で、開発向けに特化したデータを打ち込む形)での制作だったため、今とはまるで違う環境での制作でした。しかし、曲を久々に聴いてみて、なんだかワタシって良い意味でも悪い意味でも(笑)変わってないなぁ〜なんて思っちゃいました。
余談ですが、開発当時、ロスのオフィスで知り合った、自由の女神のテクスチャを書いていた人に先日会いまして、「もう10年以上も経つんだ!懐かしいね〜」なんて話していました。彼女も私も年を取ったけれど、こういうふうに変わらず続いていくことに、縁を感じます。そして、同じように、10年以上前に書いた曲を再び聴いて下さる貴方に、今回初めて興味を持って曲を聴いて下さる貴方に、これもきっと縁なんだと思います。このご縁に感謝して。
パラサイト・イヴ コンポーザー 下村陽子